新潟県六日町「水島あやめ生誕100年祭」公演  『明け行く空』


 現在は、女流脚本家もかなり活躍する時代だが、その先駆け、日本初の女流脚本家が水島あやめ。彼女の生誕百年を記念した映画祭が、出生地である新潟県六日町で開催された。

 映画評論家佐藤忠男先生による講演の後、水島あやめが脚本を書いた無声映画作品「明け行く空」の活弁上映。彼女の作品は、母娘の新派悲劇
や少女小説が多いのだが、それも喜劇の神様斉藤寅次郎の演出で、涙ばかりでないところどころ笑いのあるほのぼのした人情劇 になる。地元の方々が「笑って、泣きました。いい作品ですね」と。郷土出身の脚本家の昔の作品を観ながら誇りに思えるというのは嬉しいことである。

佐藤先生の「水島あやめが活躍した頃の松竹蒲田撮影所」のお話もとても面白かった(活弁を誉めていただいたことも私にとっては嬉しい出来事でした)。

彼女の往年の出版作品、原稿、遺族の方々が出展した写真や遺品も見ることができ、充実した映画祭でした。

 
 
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